大手海運フォワーダー比較6選!海運フォワーダーが必要な理由やメリット・選び方を解説!

大手海運フォワーダー比較6選!海運フォワーダーが必要な理由やメリット・選び方を解説!

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海外から製品を輸入したり、海外へ輸出したりしたいと検討している方もいるのではないでしょうか。フォワーダーは輸入業で重要な役割をこなす存在です。しかし「フォワーダーに依頼するべきなのか」「フォワーダーをどのように選んだらいいかわからない」という疑問を持っている方も多いかと思います。

そこで、この記事ではフォワーダーが必要とされている理由や選び方などを解説します。記事を読み終えた頃には適切な海運フォワーダーを選べるようになっているでしょう。

海運業者とフォワーダーの違いは?

海運業者とフォワーダーは役割が異なりますが、実際は同じ業務をこなしていることが多いです。海運業者は「海運貨物取扱業者」の略称で、フォワーダーは「貨物利用運送事業者」のことです。

本来、海運業者は貨物の運送や手続きなどを担い、フォワーダーは海外商品の販売会社と自社を仲介する役割を担っています。しかし、日本では海運業者がフォワーダーをしているケースが多いため、同じ業務をこなしていることが多くなっているのです。

フォワーダーの種類

フォワーダーは以下の3種類に分けられます。

  • ブローカー
  • 非船舶運航業者
  • 混載業者

それぞれ、輸送時や荷物の取扱方法、立場の違いがあります。

ブローカー

ブローカーは輸送そのものに関係する取りつぎを行っています。実際に輸送の契約には携わっていないため、責任を問われるような立場ではありません。しかし、最適な運輸方法の提案などをしてくれるため、輸出入においてなくてはならない存在です。

非船舶運航業者

非船舶運航業者は海上輸送のフォワーダーのことです。「Non-Vessel Operating Common Carrier」の頭文字を取り、NVOCCやNVと略されることもあります。非船舶運航業者は書類作成や通関業務、荷物の荷主と輸送業者との仲介を担うことが多いです。

混載業者

混載業者は非船舶運航業者と航空輸送(Air Freight Forwarder)どちらも請け負う業者です。自らが荷送人として運送に関わる契約をしていることが多いです。また、保有している航空機で運航したり、トラックなどの陸上輸送業者とつないだりする役割を担っている方もいます。

フォワーダー、乙仲、通関業者の違い

フォワーダーと乙仲(海運業者)、通運業者の違いは以下の通りです。

フォワーダー 輸送業者と荷主からのニーズに応える仲介人
乙仲(海運業者) フォワーダーとほぼ同じで港湾地区の貨物を専門
通関業者 一連の通関業務を代行

1つずつ見ていきましょう。

フォワーダー|多種多様な業務を担うコーディネーター

フォワーダーはコーディネーターのような役割をしており、荷主の要望に応じた最適な輸送方法の提案や通関手続き、該当地域でも貨物の受け渡しなどを行います。貿易取引の多い昨今では通関業務はもちろん、書類作成や梱包など、多種多様の業務を幅広く担っていることも多いです。

そのため、フォワーダーは貿易事業のサポーターとして企業を支えている立場となっています。

乙仲(海運業者)|港湾地区で手続き業務も請け負う

乙仲の業務は(海運業者)フォワーダーと同じものとの理解で問題ありません。「戦前の名残」で乙仲と呼ばれることがありますが、今はフォワーダーと同じ意味で使われています。

フォワーダーとの大きな違いは取り扱っている貨物が港湾地区のみということです。乙仲は荷主の代わりに手続きを含めた業務も担っています。

通関業者|輸入や輸出に関する手続きを代行する業者

通関業者は税関からの営業許可を得るところから輸出・輸入の業務をする人のことです。主な仕事は輸出輸入を希望する人から書類を受け取り、関税の計算を経て税関に許可を得ることです。輸入や輸出の手続きは複雑なため、企業に代わって申告を行ってくれます。

【島国日本】海運フォワーダーが必要とされる理由

日本のような島国で海運フォワーダーが必要とされる理由は、フォワーダーに専門の領域があるからです。実際にはどのような専門性があるのか、詳しく紹介します。

専門的な手続きを済ませてくれる

海外への輸送で難所とされるのが複雑な手続きです。各国ごとに書類やルール、法律などが異なるため、それらを自分達で完結させるのは簡単ではありません。フォワーダーは各国や通関士から許可を得ているため、それらの手続きを代わりに済ませてくれます。

リスクコントロールを代行・サポートしてくれる

海外への輸送は市場の変化や国際情勢など、多くのリスクがあります。そのため、適切なタイミングでのルートの選択や、トラブルや緊急時での対応が必要です。

フォワーダーは海外への輸送の際のリスクコントロールを代行し、サポートしてくれます。専門的な知識と経験を活かし、最適解を提案したうえでリスクをコントロールしているのです。

海運フォワーダーに依頼するメリット

海運フォワーダーに依頼をした場合、以下のようなメリットがあります。

  • コストダウン
  • 運送手段やルートの提案
  • 業務にかかる時間短縮

コストダウン

フォワーダーに依頼するとコストダウンが期待できます。フォワーダーは専門的な知識を持っているため、常に最適解を知っています。そのため、結果的にフォワーダーに依頼した方がコストダウンできるのです。

運送手段やルートの提案

輸送時の悩みとして多く挙げられるのが「輸送手段がない」点です。この悩みに対して、フォワーダーであれば、海上・航空・陸上など、最適な輸送手段からルート選びを提案してくれます。

業務にかかる時間短縮

フォワーダーは輸送時に必要な手続きを代行するため、時間の短縮が可能です。本来、付帯サービスの対応はしませんが、最近ではそれらの業務も担ってくれる方が多く、輸出入や手続きを全て依頼できます。そのため、業務にかかる時間が短縮できます。

失敗しない海運フォワーダーの選び方・コツ

次に、フォワーダーの選び方やコツを3つ紹介します。

  • フォワーダーの得意分野
  • 複数のフォワーダーを検討比較
  • 付帯サービスも考慮

1つずつ順番に見ていきましょう。

フォワーダーの得意分野で選ぶ

フォワーダーはいくつか種類があるため、得意分野で選ぶ必要があります。海運関係が得意だったり航空関係が得意だったりするため、海運関係に強い方を選ぶのがおすすめです。

また、フォワーダーによって精通している国や地域、輸送する荷物も異なっています。そのため、フォワーダーの得意分野を調べておく必要があります。

複数のフォワーダーを検討比較する

フォワーダーを選ぶうえで「大手だから安心」と思わず、比較検討するのがおすすめです。フォワーダーによって得意分野などが異なるため、比較してから選びましょう。

大手の場合、親会社・子会社の関係を主に輸送している場合も多く、価格的に見ても大きな違いはありません。そのため、次に紹介する付帯サービスも考慮して選ぶのが重要です。

付帯サービスも考慮に入れる

依頼しようと思っているフォワーダーがどこまでの範囲を担っているのかも確認しておきましょう。フォワーダーによっては従来の業務のみ扱っている業者や輸送を管理まで担っている業者もいます。

また、顧客のニーズに応えるため、さまざまな付帯サービスを導入しているフォワーダーもいるため、付帯サービスも考慮して選ぶのがおすすめです。

海運フォワーダーの大手6社を徹底比較!

ここでは、海運フォワーダー大手6社を紹介します。海運フォワーダーの選び方やコツを踏まえて比較してみてください。

日本通運株式会社

引用元:日本通運

  • 法人向けの輸送実績が多い
  • 国際航空貨物が得意
所在地 東京都千代田区神田和泉町2番地
設立年度 1937年(昭和12年)
従業員数 34,299人
資本金 701億7,500万円
ホームページ https://www.nittsu.co.jp/
取扱実績のある貨物 国内外不問。法隆寺の仏像の運搬をした実績あり
対応可能業務 引越しや廃棄物の輸送、特殊なものの輸送なども対応可能
免許/ISO ISO9001・ISO14001
加入団体 一般社団法人 日本物流団体連合会

日本通運は「運べないものはない」をモットーにしており、三国間の相互輸送などの豊富なメニューを用意してあります。また、グローバルネットワークを活かして最適なサービスを提供してくれます。

高速社内デジタル回線を導入しており、スピーディーで安定した輸送が可能です。

株式会社日立物流

引用元:株式会社日立物流

  • 企業間物流界で日本国内最大手
  • 3PLの先駆者(法人の物流を第三者に委託する業務形態)
所在地 東京都中央区京橋2-9-2 ロジスティードビル
設立年度 1950年(昭和25年)
従業員数 46,755名
資本金 3億1,000万円
ホームページ https://www.logisteed.com/jp/
取扱実績のある貨物 鉄道車両・電力プラントなど
対応可能業務 航空輸送が得意で通関手続きから対応可能
免許/ISO ISO/IEC27001:2013・JIS Q 27001:2014
加入団体 一般社団法人 日本物流団体連合会

日本国内の最大手を希望している方におすすめなのが株式会社日立物流です。企業が抱える問題に着目して課題解決に努めた実績もあり、荷主の負担軽減を重視しています。

株式会社近鉄エクスプレス

引用元:株式会社近鉄エクスプレス

  • 日本初の航空貨物専業会社
  • 中国において日系最大のネットワークを保持
所在地 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟24階
設立年度 1970年(昭和45年)
従業員数 1,253名(単体) 18,552名(連結)
資本金 72億1,600万円
ホームページ https://www.kwe.com/jp/
取扱実績のある貨物 原材料の調達など
対応可能業務 航空貨物・海上貨物・環境やトラブル対策など
免許/ISO ISO9001・ISO14001・ISO13485・ISO45001など
加入団体 株式会社 近鉄コスモス

株式会社近鉄エクスプレスは中国やインドの物流が得意な海運フォワーダーです。高品質・最先端を意識したロジスティック・サービスを取り入れており、コスト削減も可能となっています。

日本郵船株式会社

引用元:日本郵船株式会社

  • 世界最大手の海運会社
  • 世界50ヶ国以上・350都市以上の港に展開
所在地 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビル
設立年度 1885年(明治18年)
従業員数 35,502名
資本金 1,443億1,900万円
ホームページ https://www.nyk.com/
取扱実績のある貨物 コンテナ船・原油・石油・鉄鉱石など
対応可能業務 コンテナ船などの輸送・インフラ整備の見直しなど
免許/ISO ISO14001・グリーン経営認証
加入団体 一般社団法人 日本物流団体連合会など

日本郵船株式会社は世界最大手の海運フォワーダーです。高度なシステムを活用し、安心安全かつスピーディーに対応してくれるため、大量の輸送を検討している方にもおすすめです。

ジャパントラスト株式会社

引用元:ジャパントラスト株式会社

  • 急成長中の企業
  • 規格外輸送が得意
所在地 愛知県名古屋市中区丸の内2-17-12 丸の内エステートビル9階
設立年度 1995年(平成7年)
従業員数 45人
資本金 2,000万円
ホームページ https://www.jpntrust.co.jp/
取扱実績のある貨物 主にコンテナ輸送
対応可能業務 規格外輸送・物流戦略など
免許/ISO 要問い合わせ
加入団体 一般社団法人 国際フレイトフォワーダーズ協会

ジャパントラスト株式会社は北米での輸送実績が豊富な企業です。規格外輸送も得意としていて、コンテナ輸送を考える企業におすすめとなっています。

FedEx(フェデックス)

引用元:FedEx

  • 世界最大
  • アメリカの大手総合物流会社が運営
所在地 千葉県千葉市美浜区中瀬2-6 WBGマリブウエスト
設立年度 1984年(昭和59年)
従業員数 約2,100人
資本金 非公開
ホームページ https://www.fedex.com/ja-jp/home.html
取扱実績のある貨物 ECサイトを経由した輸送など
対応可能業務 航空輸送・国際手配など
免許/ISO ISO 9001
加入団体 フェデックス日本支社労働組合

フェデックスは世界最大手のフォワーダーで、安心感を求める方におすすめです。航空輸送を得意としており、ニーズに合ったサポートをしてもらえます。

海運フォワーダーに依頼する流れ

海運フォワーダーに依頼する流れを輸出と輸入の2つに分けて紹介します。

  • 輸出の場合
  • 輸入の場合

輸出の場合

輸出をする場合は下記の事項をフォワーダーに伝えて、提案を受けましょう。

  • 出荷元
  • 搬送先
  • 出荷時期
  • 搬送希望時期
  • 貨物の内容
  • 貨物の重量
  • 貨物の容量
  • 荷姿
  • 配送条件

項目数は多いですが、最適な提案を受けるために必要です。

輸入の場合

輸入を依頼する場合は下記の事項をフォワーダーに伝えましょう。

  • 出荷元
  • 搬送先
  • 輸入時期
  • 搬送希望時期
  • 貨物の内容
  • 配送条件

輸入の依頼は輸出に比べて数が少ないのが特徴です。数が少ない理由は輸出側で出荷方法を含めた内容がすでに決まっている場合が多いからです。

万が一、出荷方法を決めたい際にはフォワーダーに依頼すると輸送方法をコントロールしてくれます。

まとめ

この記事では海運フォワーダーが必要な理由や、おすすめの大手海運フォワーダーについて紹介しました。

フォワーダーを選ぶ際には得意分野があるため調べておき、付帯サービスも含めて数社、比較するのがおすすめです。今回紹介した大手6社をもとに、最適な海運フォワーダーを見つけてみてください。

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